今年は70周年やら50周年やらのアニバーサリーイヤーなわけでイベント目白押しでしたが、
昨日はある団体の創立25周年の記念国際コンファレンスへ出かけて来ました。
どんな団体だと思いますか?
SESC
車とは全く関係はありませんよ、残念ながら。
これでピンと来るあなたは、投資家でしょうか?
証券取引等監視委員会
資本市場の公正性・透明性の確保と投資家の保護を図り、日本経済の健全な発展に寄与することをミッションとしている
金融庁に所属する国家組織です。
金融機関のみならず、相場操縦や投資詐欺などを行う輩にとっては、最も怖い組織だと言えるでしょう。
午前9時半から午後5時までの内容みっちりのコンファレンスで
例えば、ビットコイン、ブロックチェーン、AI、ICO、RegTech、HFT、コーポーレートガバナンス等、
なかなか登壇されるメンバーが凄くて、内容のほうもレベルが高くて非常に勉強になりました。
その中でも一番興味深かったのは、
「貯蓄から投資へ」の実現の鍵は何か?をテーマとしたパネルセッションでした。
日本における家計の金融資産の総額は、
1815兆円だそうです。巨額ですねぇ。
どこにあるんでしょうか?? あるところにはあるってことですね。
米国は、8821兆円
英国は、944兆円
しかし、その金融資産の内訳を見てみると、
預金の比率が、
日本は、52%
米国は、14%
英国は、24%
株式や投信の比率は、
日本は、19%
米国は、46%
英国は、38%
さらに、過去20年間のそれぞれの国での金融資産の成長率をみると、
日本は、1.54倍
米国は、3.32倍
英国は、2.46倍
明らかに日本においては、
過去20年間の低金利時代にもかかわらず預貯金の比率が高すぎるが故に金融資産が成長していないのでは?
との当局の高い問題意識が見えました。
その解決策(つまり貯蓄から投資への流れを作る)の一つが、
2014年に導入されたNISAでしたが、
非課税期間が5年と比較的短期なこと非課税の投資総額が600万円まででした。
それを補うために来月、2018年1月から始めるのが、
積立NISA
こちらは期間が20年で総額が800万円までです。
今回はこのつみたてNISA用の投資信託についてはかなり絞り込んでいます。
投資のプロには当たり前の
リスク&リターンの関係が良く
トラックレコード(過去の運用成績)がしっかりしたものしか選ばれていません。
一人当たりの投資可能金額を見ると、
20年間で800万円ぽっちか、大したことないよねぇと思われるかもしれませんが、この流れが大きくなると
どういうことが起こるか賢明なあなたにはわかりますよね。
実際、NISAが始まってからの過去データを見ると、明らかに個人金融資産における投資信託への資金流入が増えているそうです。
そう、ここまで言えばわかりますよねぇ。
何をするべきかは、年齢、ご職業、現在の金融資産の額で違って来ますが、国が目指している方向は明確です。
ピンチはチャンス。