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BMWのM4クーぺに「駆け抜ける歓び」はあるか??

BMWのキャッチコピーと言えば、

「駆け抜ける歓び」ですね。

その歓びを最も具現化しているのはやはりBMWの誇る

「M Model」なのでしょう。

前回、「M2クーぺ」に乗って大満足だったので今回は、

「M4クーペ」に試乗です。

場所は前回と同じ、東京お台場にある日本最大のBMWディーラーであるBMW Group Tokyo Bay

いつもの道も、サーキットも、あらゆる瞬間に最高のパフォーマンスを見せる。それが、BMW M4クーペだそうです。

「自在なコントロール性能、俊敏なコーナリング、揺るぎない直進安定性。走り抜けるほどに、あなたの全身にアドレナリンが駆け巡るのを実感するでしょう」との事で、

用意していただいた試乗車のM4クーペは「右ハンドルのマニュアル車」です。

BMWのM4クーペの人馬一体感とはどんなものなのか、BMWが言う生粋のスポーツカーとはどんなものなのか。非常に試乗が楽しみでした。

実は訪問した時には規定の試乗時間を過ぎていたのですが、Mクラスを中心に試乗したい旨を話したら、なんと特別に用意してくれました。待っている間は冷たい飲み物を美人の受付嬢に入れてもらい、とりあえず店内を物色。

とにかくこのショールームはデカイだけでなくCoolです。おそらくですが、Apple Storeをイメージしているのではないかと思います。ホスピタリティもグッドです。なお平日の午後の訪問でした。

ここで「M2クーペ」と「M4クーペ」の大きな違いを見ておきましょう。

エンジンは、同じ3リッターの直6DOHCターボですが、

M2がツインスクロールのシングルターボ、M4はツインターボエンジンで

最高出力が、

M2が370ps/6500rpmで、M4は431ps/7300rpm

車両重量は、

M2が1860kg1580kg、M4は1640kg

ボディサイズは、

M2が全長4475mm×全幅1855mm×全高1410mm

M4が全長4685mm×全幅1870mm×全高1385mm

M4のパワーはM2の16%増しで、重量は大人一人分重い。

車両価格は、

M2が7,700,000円、M4は11,260,000円

M4の価格はM2の約50%増しですね。果たしてこの価格差を納得させるだけの内容なのでしょうか??

BMW M4クーぺ@BMW TOKYO BAY

まずスタイリングですが、流麗なクーペスタイルですね。M2がどちらかというとマッシブな感じのアスリートとすればM4はスマートで都会的な感じですね。サイズを見ても明らかにM4がM2に対して一回り大きいですね。ただし運転に気になるほどの大きさではないですね。

M4クーペのインパネ

スピードメーターやタコメーターなどのインパネは、非常にオーソドックスです。スポーツカーらしいと言えばそうですが、もう少し遊びも欲しいかなぁ。

エンジンを始動して、

一通りの試乗コースをちょっと長めに走らせてもらったM4クーペの印象は、

残念ながら「駆け抜ける歓び」はありませんでした。

まずはエンジンですが、体感パワーは450馬力以上あるのではと思うくらいパワフルで1速から2速へのシフトアップではホイルスピンするほどでした、場所はちょうど湾岸署の前だったので焦りましたが💦、さすがBMWのMモデルと思わせるものでしたが、

マニュアルシフトは、具合が良くないですねぇ。一言で言えば安っぽく商用バンのようでシフトフィールはふにゃでかつ3速から2速へのシフトダウンの時にリバースに引っかかる。あとシフトダウン時の自動ブリッピング機能ですが、かなり控えめなエンジン音でした。ポルシェみたいな派手な音がするわけでなくここは地味でした。

3ペダルの配置は、ブレーキペダルとアクセルペダルの位置関係もよろしくなくヒールアンドトーは難易度高し。クラッチペダルは軽過ぎるかと。。ブレーキペダルのフィールは比較的ショートストロークでがっつり初期制動から効きます。これは好みでした。

メーター関係では、せっかくヘッドアップ・ディスプレイにタコメーターとシフトインディケーターがあるのですが、エンジンの回転の色がグレーで非常に見にくくシストアップのタイミングもわかりにくい。この分野ではステアリング上の赤色のLEDライト表示のフェラーリが一番わかりやすいですね。おそらく特許の関係でしょうね、他のメーカーが追随できないのは??

この試乗車、試乗車としては結構距離を走ってる関係もあったのかもしれませんが、シートもホールド性もイマイチでかなりへたってる感じだったんです。

しかし走り出してすぐ感じた最大のネガは、悪い意味でのFR車特有の動きというか、古さですね。フロントヘビーで回頭性が悪く常にボディが揺れてる感じ、ビシッとしないんですねぇ。

さらに人馬一体感において重要なハンドリング、BMWのイメージであるステアリングを切った時の応答性の良さが微塵も感じられず、何これっスポーツカーって言えるのか?ってレベルでした。とてもじゃないが、サーキットで走る気にはならない車でした。はっきり言うとフェラーリやポルシェの足元にも及びません。

あまりにもがっかりしたので、

試乗後に、同乗してくれたBMWジーニアス(こういう人がいるそうです、まさにApple Store)に悪印象をぶつけると、

「よくわかりましたね」と??

実はこの車、先日ドリフト走行イベントでタイヤがかなり磨り減ってしまって、とりあえず前タイヤの左右を入れ替えてると。つまりタイヤのインとアウトが逆って事ですよ。

見てみると、タイヤのショルダーはなく。。それも逆についてる。。

磨り減ってインアウト逆に装着されたフロントタイヤ

そりゃないよねぇ。これがハンドリングにおそらく大きく影響したのは間違いありませんが、この手の車の試乗希望者ならわかるでしょう?と。。

M4の最悪の印象はタイヤによるものだと信じたいところですが。。

「ほとんどの試乗者の方は違いがわからないんですよ」と。

まあ、フェラーリオーナーならずともリアルスポーツカーのハンドリングを知る人なら、すぐわかると思うんですがね。

走りを謳うメーカーさんだけに、うーん残念だなぁと思った次第です。

今回の試乗の印象だけで判断するならば、M4の価格は高すぎますね。

M2がすごく安く感じます。まさにValue For Money

とにかく再訪して、Mクラスを一気乗りしてこようと思います。

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