高騰続けるFerrari 458スペチアーレは買いなのか
昨今、中古車価格の高騰と言うニュースをよく目にするわけですが、
もちろん、高級スポーツカーの代表である
Ferrariも例外ではありませんね。
この要因分解、特に最近の外車の価格高騰は主に3つあるかと思います。
- 中央銀行による過剰流動性
- 将来のEV化によるエンジン車の生産抑制&中止
- 急激な円安
まず1つ目の過剰流動性ですが、
言うなれば世界中の各国(米国、中国、日本、欧州)で2008年のリーマンショック以降、景気の底割れ(大恐慌)を回避するために歴史的な低金利と中央銀行による前代未聞の資産買入れで民間へお金をじゃぶじゃぶに供給してきたわけですね。それでもなかなかインフレーションが起こらなかったわけですが、コロナ禍とウクライナ紛争で一気にこのバランスが崩れました。直近の米国におけるインフレ率は年率9%にも迫る勢いで金利を急速に引き上げ株価も下がっているのは皆様ご存知の通りです。今年は中間選挙のある大事な年ではありますが、まだ景気の過熱感が沈静していない中、失業率も低いままの米国ではさらにさらに金利を引き上げ続けるのでは?と言うことで市場関係者は身構えているわけです。金利が上がるとお金の流れが変わります。今まで投資・投機に向かっていたお金の逆流が始まっています。米国では新規の住宅ローン借入が減り一般的な中古車の価格も沈静化してきております。つまり潮目は変わりりつつあるとも言えるということです。
2つ目の将来のEV化ですが、
これは需要と供給の話ですね。将来供給がないなら今のうちにエンジン車を買っておこうと。ここには嗜好品としてエンジン車を望む我々の様な人とその大きな需要を見越した投資・投機資金が世界中に入ってきた点は見逃せませんね。前者はともかくとして後者は金利上昇の影響は今後もろに受けるでしょう。つまり購入後の維持コスト、インベントリーコストが上昇しますから、より値上がりしてもらわないと売却益で儲からないこととなります。
3つ目の円安ですが、
ここにきて米国との金利差、さらに有事のドル買いの側面もあり急速に進んでますね。結果として国内における輸入車の新車価格の値上げも続いているわけで中古車価格の高騰や高止まりに大きく貢献しています。海外から見れば日本にある車の価値が相対的に安くなるわけで価格裁定の観点から日本の中古車が値段が上がるわけですね。
そこでここ最近急速にユーズドカー市場においてオファープライスを切り上げている
Ferrari 458 Speciale
を見てみましょう。
最近では、ななんと
7000万円オーバー
でのオファーもちらほらありますね。驚きのお値段ですね。
Ferrariは何と言ってもオープンモデルの方がセカンダリー市場においても価格が高いわけですが、
つい昨年あたりまでの世界限定499台の458スペチアーレ・アペルタも買えるのでは?という値段までクーペモデルでありながら高騰しております。となるとアペルタはどうなるんでしょうかねぇ。軽く1億円オーバーなんでしょうが。。
果たしてこれは世界中でこういう相場なのか?は非常に興味があるところです。
世界最大のマーケット、もちろん米国ですね。
米国のFerrariオフィシャルディーラーのApprovedに絞って見てみましょう。
458 Speciale ですが、15台の売り物があります。(22年9月19日時点)
最高価格は、$730,000、最安値は$530,000
ここでは単純に掲載車両の中央値をとってみる事にしますが、
$580,000 でした。
1ドルが140円として、
8120万円⁉️
逆に現在の7000万円をベースに為替を考えると、1ドルが120円となります。
つまりまだこの価格は為替を織り込んでいないとも言えます。
今後の相場動向は神のみぞ知るところですが、ここから買うのは勇気が入りますね。
単純に投資として考えるなら、同じサイトで488Pistaの相場を見ると、
価格の中央値はSpecialeと同じくらいです。つまり今後は日本においてもPistaも連れ高する可能性がありますね。ある意味日本も貧しくなったってことかなぁ。
カーセンサー見ると一時期ダブついていたPistaの売り物も並行やピロティを除くとだいぶ減った気がしますね。一方でスペチアーレは一時期よりは売り物増えましたねぇ。