「1台少なく作れ」のFerrariは世界中で圧倒的に強かった

暖冬ですねぇ。

さて前回記事で、2022年度の高級輸入車の販売市場で

 

Ferrari

の圧倒的な強さがよくわかったかと思います。

 

2000万円以上の価格帯に占めるそのマーケットシェアは

21%

でした。

 

これって高いとは思うのですが日本特有なのでしょうか。

そこで23年2月24日に発表された年次投資家向けのレポートを見てみました。上場会社であるFerrariがSECに提出を義務付けられているFORM20-Fからの引用となります。

 

他の国ではどのくらいのシェアなのか?
Ferrari社の販売戦略とその強みとは?

 

Ferrari社の調べによると全世界の25のマーケットの平均で

24%

です。日本での数字と違和感はない数字ですね。

 

ただし前提となるそのユニバースの定義なんですが、

 

500馬力以上で販売価格が15万ドルユーロ以上の車

です。まあ日本のデータ(2000万円以上)と誤差としましょう。

 

このレポートによると日本以外でFerrariがマーケットリーダーとなっているのは、

イタリア、フランス、中国、台湾、シンガポールだそうです。

 

各エリア別のシェアで見ると、アジアが一番シェアが高いですね。

 

圧倒的な38%! 

 

レポートの中で面白い記載としてあったのは有名な

「欲しがる客の数より1台少なく売れ」

ですね。その言葉ズバリではありませんが。

 

会社としてはもちろんマーケットシェアはブランド認知度の指標としては見ているが重視はしていない。

 

代わりにそのマーケットにおける顧客需要に対する供給をいかにマネジメントするか、さらにブランド差別化と高い利益率をどう守り促進するかが重要である。

 

売れるからバンバン作るわけではないと。

 

レポート上でFerrari社のライバルとして挙げられていたのは下の8社(掲載順)でした。

  • Lamborghini
  • McLaren
  • Aston Martin
  • Rolls-Royce
  • Bentley
  • Porsche
  • Mercedes
  • Audi 

なかなか面白いですね。Lamborghiniが筆頭なのはよくわかります。Porsche、Mercedes&Audiに関してはあるセグメントの商品や顧客向けにおいてはとの注釈付きではありましたが。

 

驚きなのは

Rolls-Royce

Bentley

はかなり意識してるって事ですね。

 

やはり

FERRARI PUROSANGUE

 

新しく市場に投入されますし、まさに上記のメーカーたちのさらに上をいく戦略として重要な新商品となります。

その中で、

 

Ferrari

の他社に対する強みとしてラグジュアリー・パフォーマンスカーの市場において一番重要なのが、

 

「トータル・コスト」

 

つまりオーナーが所有している間の値落ち(通常ここが一番大きい)含めた

所有コスト

が他のメーカーの車=商品に比べて安い。

なんならタダどころか利益が出る!

 

Resilience of the car value

 

価値の回復力というんでしょうかね。

確かに歴代モデルの中古車価格の推移を見ても下がってから新車価格近くまで戻ってきますよね。

 

Ferrari 恐るべし!

 

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