筆記具のロールスロイス? いや、フェラーリかも!?
世に筆記具のメーカーは星の数ほどありますが…
Montegrappa
(モンテグラッパ)
ここ以上に独創的で美しい筆記具を作るメーカーは他にはないと思います✨
今回は『筆記具のロールスロイス』です。
筆記具というと誰もが思い浮かぶのは…
PERKER
Pelikan
MONTBLANC
この辺りではないでしょうか。
工業製品として完成されているこれらのメーカーは質実剛健なMercedes-Benzのイメージですね。
日本のメーカーだって負けておりません!
プラチナム
セーラー
漆塗りの蒔絵モデルなどは、海外ではコレクターズアイテムですよね 😆
イタリアは老舗メーカーのみならず、fashionableな新興勢力が台頭していたりして面白いです。
1982年創業の新興メーカーながらもドルチェヴィータの販売戦略がヒットし有名になったデルタ
私も1本持ってましたが・・・
1988年創業の新興ブランドのヴィスコンティ
この辺りはファッション誌にも取り上げられたりして流行りましたね~✨
1919年創業の老舗アウロラ
無駄のない作りで人気があります。
そして、何と言ってもモンテグラッパです!!
1912年創業のこのメーカーは、イタリアで初めて万年筆を製造したメーカーとして知られています。
作家A.ヘミングウェイやG.アルマーニ、A.セナ、S.スターローンなど多くの著名人も愛用しています。
ペンと一言で現されることなく
Writing Jewel
(筆記具の宝石)
とさえ言われています。
プレシャスセルロイドを削り出して作ったボディーは、光の当たり方や角度によってさまざまな模様に変化し見るものを魅了します。
何度となく手にもってクルクルとさせたことやら。
厚みのあるセルロイドはけっこう重量があります。
モデルにもよりますが、外装の全ての金属パーツにはスターリングシルバーが使われています。
レジンでできたモデルもあります。
この辺りは好みにもよりますが、モンテグラッパといえばやはり重厚感のあるセルロイドでしょう。
2000年にブランド界大手のリシュモングループ傘下になったのち現在はアキュラ傘下となっています。
リシュモン入りしたころから製品の作りが良くなったとは思いますが…
以前のものは大らかな感じで手作り感満載でした 😆
シルバー製のペンクリップがゆるゆるになったり、根っこから抜けるなんてこともありました。
あとで紹介する人魚のモデルなんかは、クリップ先端のブルーの玉が外れてどこかに行ってしまうという恐ろしい事態も起きました。
また、ペンのキャップに胴体と固定するネジ山が切ってあるのですが、こちらもとても耐久性があるようには思えない代物でした。
強く締めると、かみ合わせが悪いので外れなくなるなんていうことはしょっちゅうでした。
書き味にムラがあったり、経年変化でボディーの色が変わってくるものだって・・・
なんだか昔のフェラーリみたいですよね 😛
個体差があるっていうか…
フェラーリとのコラボアイテムもありましたっけ。
リミテッドエディションは本当に秀逸です!
こちらは1998年の限定モデル『La Sirena』
レオポルド・アクィラの作品でギリシャ神話に登場する人魚をモチーフとしたシルバー製ダイキャストがレジンのボディーに装着されています。
こちらは、2005年の限定モデル『Eternal bird』
彫刻家フェデリコ・モンティの作品です。
スターリングシルバーのダイキャストを職人が一つ一つ手仕上げしキャップとボディーに装着します。
モチーフとなっている不死鳥と女性は、フェデリコが北京の国立博物館に所蔵されている12世紀の中国絵画からインスパイアされたものです。
18金のペン先にも不死鳥と女性が描かれています。
不死鳥の目には天然のルビーが2個埋め込まれており、セルロイド製のボディーにマッチしています。
その他、干支をモチーフとしたオリエンタル ゾディアック コレクションというモデルもあります。
これはレジン製ボディーなので重量控えめです。
『Eternal bird』のようにシルバーの装飾てんこ盛りのモデルに、セルロイド製のボディーはとてつもなく重たいです。
ハッキリ言って、長時間の物書きには不向きです 🙄
ですが、この造形美は比類ないものですね!!
今回は、『筆記具のロールスロイス』について考えてきましたが…
筆記具界において、モンテグラッパほど華やかで人々を魅了するブランドは無いのではと思います。
ロールスロイスというよりむしろフェラーリの雰囲気ですね。
フェラーリとコラボしたのを考慮に入れなくても…
モンテグラッパこそ『筆記具界のフェラーリ』であるのは間違いないですね!!
ちなみに、最近はアメリカのSheafferがフェラーリのペンを作っています。
Midas