悍馬のフェラーリ488を楽しく乗りこなすために理解する事とは!

フェラーリ488@広場トレーニングにて

フェラーリ488@広場トレーニングにて

フェラーリなどのスポーツカーの楽しみ方は人それぞれですが、

車とは例えるならば現代の

「馬」ですね。

平家物語によると馬を巡っての争いが源頼政による平家追討への挙兵に繋がったとかで。。

古より、

人間、特に男性にとっては移動の手段であるだけでなく、大事な資産でもあり、ステータスシンボルでもあり、戦闘においては生死を左右する重要な存在でした。

こうやって考えると、現代の高級スポーツカーはまさに馬そのものです。

馬だと考えると、確かにフェラーリやポルシェのエンブレムは馬そのものですね。

男子たるもの、悍馬が欲しい、悍馬を少しでも乗りこなしたいと思うものではないでしょうか。

フェラーリを手に入れた満足感は認めますが、その性能を楽しみたいと思うのは男子たるもの至極真っ当なことかと。。

前フリが長くなりましたが、フェラーリ488という悍馬の乗り方について私なりの所見を本日は述べてみたいと思います。ややマニアックな内容になりますがご興味のある方はお読みください。

最近のモダンフェラーリを公道でお洒落に走らせるのにはそれなりのコツは要りますが、それほど難しくなく慣れの問題かと思います。

しかし、悍馬を追い込んで限界付近のコントロールをこなし、乗りこなしていると実感するとなると、公道では危険極まりないので、サーキットか広大な駐車場でのトレーニングが必要となります。

まずは走行モードですね。フェラーリ488を悍馬として操るためには、「Manettino」の設定が重要となります。

フェラーリのマネッティーノ

フェラーリのマネッティーノ

特に車を振り回してのジムカーナは悍馬を乗りこなしている満足感は高くて面白いです。何と言ってもサーキット走行のようなスピードも出ませんから安全です。

こういう走行状況でのマネッティーノの設定ですが、結論から言うと

「CT OFF」がベストだと思います。

フェラーリのエレクトロニック・スタビリティコントロール(ESC)には2つのメインシステムがあります。

  • VDC(ビークルダイナミクスコントロール)はブレーキシステムとエンジントルクによる制御
  • F1-Trac(トラクションコントロール)は路面の最大グリップに対応したエンジントルク制御

「CT OFF」にするとF1-Tracは作動しませんのでいわゆるドリフトをさせやすい・しやすいモードとなります。ただし一定レベル以上のドリフトアングルになるとVDCが介入しますのでスピンは回避しやすいかと。「ESC OFF」はまさに2つのメインシステムの解除となり、車の状態は極めて不安定になりますので選択はやめておく方が賢明かと思います。不慣れなドライバーならスピンならまだしも確実にガードレールに直行です。かなりの手練れであれば自在のドリフトカーとなるのでしょうが。。

「CT OFF」はとにかく悍馬を乗りこなしている達成感が強いモードですが、タイム的には「RACE」の方が良いようです。

「RACE」ポジションでは車のスタビリティコントロールにおいてエンジントルクでの制御は最小限に抑えてブレーキでの制御を最大限にしているので高グリップ路面でのサーキット走行向けですね。

「SPORT」ポジションはスポーツ走行においてはお勧めしません。このポジションは車の安定性を重視していますのでエンジンとブレーキの双方で制御が入ります。488のパワーとトルクは強力ですからかなりうまく走らないと常に制御が入ってしまい、進入時のブレーキが甘いとコーナリング中に後輪に強力なブレーキがかかり、脱出に向けてアクセルを踏んでもエンジンのトルクも出ないためストレスフルでかつタイム的にも遅くなってしまいます。このモードは結果的にはタイヤへの負担も大きかったと思われます。むしろ私のようなドライバーは滑らせる方が面白いし、タイム的にも速く、タイヤも磨耗しないようです。

488においては大きなパワーのためにかなり強烈なブレーキによる制御が入っているらしく、サーキット走行すると後輪のナットが相当緩んでいるケースが散見されるそうで最悪の場合は、ホイールごと脱輪するそうです。488でサーキット走行される方はこの点はご留意された方が良いかと思います。

それでは最後に走行事例をご覧いただければと思います。まずは私の悪い方からでモードは「SPORT」での走りです。コーナへの進入のブレーキが甘くてオーバースピードでの進入によりアンダーステアが激しく、コーナーの脱出においてもエンジンのトルク制御が入ってしまい脱出スピードも遅くなっています。とにかく488は凄まじいパワーなので、減速を十分にしてから向きを変えてアクセルを入れていかないとダメですね。タイヤを労わるつもりの「SPORT」が結果としてストレスの多いドライブとなりました。

 

こちらはプロドライバーの澤さんの走りです。コーナー手前で減速してからの立ち上がりが速いですね。

無駄にタイヤを酷使せず、最大グリップを使ってます。非常に勉強になりました。

 

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